6時間寝れば十分でしょ?とよく言うが、それは幻想だった
「睡眠なんて6時間も取れれば十分でしょ?」
誰が言ったかはわかりませんが、一度は聞いたことのあるセリフ。
みなさんは睡眠時間はどれくらいとっていますか?
毎日たっぷり8時間睡眠の人もいれば、6時間睡眠の人もいることでしょう。
あまりに忙しくて3~4時間しかとってないという人もいるかもしれません。生活スタイルによって様々だと思います。
しかし、6時間睡眠というのは、いっけん健康的に見えますが、実は重大な危険性が潜んでいるかもしれないのです。
今回は人間にとって、とても重要な睡眠について、触れていきます。
見出し
6時間睡眠は飲酒状態と同じ!?
この記事を読んでいる人の中でも「6時間睡眠」もしくはそれ以下、という人は、結構多いのではないでしょうか?
たしかに「6時間」眠ることができれば、翌日もさほど身体のダルさはなく活動できているなと、私自身も感じていました。多少眠くても我慢できないほどではないので、さほど気にしていませんでしたね。
しかし、「6時間睡眠状態」の脳は「飲酒状態」のそれと同じだという検証結果があるんです。
ペンシルバニア大学の検証によると、4時間、6時間、8時間と睡眠時間ごとに3グループに分け、脳の働きを2週間にわたり測定した。
すると、2週間後、4時間睡眠は当然ながら脳のパフォーマンスは急激に低下し、無意識に睡魔に落ちてしまう人も多数。
そして十分な睡眠だと思われている、6時間睡眠でも、脳のパフォーマンスはみるみる低下し、2週間後には、お酒を飲んでいる時を同じような状態になっていることが判明。
注意力が散漫になり、判断力が低下、身体機能も衰えている状態。
それも、日数の経過ごとに睡眠不足は蓄積され、脳の状態はますます悪化。倦怠感に見舞われていきます。
6時間寝られれば、「まあ6時間寝たし、大丈夫かな・・・」という印象だったのですが、実は身体にこんな悪影響を与えていたとは驚きです。
能力の低下に自分では気づけない
たとえば、前日4時間しか寝られなかった場合、朝の寝起きが悪かったり、日中からとてつもない睡魔に襲われることがあります。
そして、そんな生活が続くと、睡眠不足状態に体が慣れてしまい、一日4,5時間の睡眠でも大丈夫だと勘違いしてしまうパターンが非常に多いです。
私もまさにそのパターンで、いつも4,5時間睡眠。日中も眠いものの気合で乗り切るという日々が続いていました。「まあダルいけど、いつものことだしな・・・」くらいにしか思っていませんでした。
しかし、それは身体が慣れたわけでも、適応したわけでもありません。
確実に低下しているパフォーマンスに気づけていないだけだったのです。
睡眠不足の蓄積はそう簡単には治らない
数日の短期的な睡眠不足ならば、削った分を次の日に多めに寝れば、まだ取り戻すことができます。
しかし、数週間、数か月という長期的な睡眠不足は、慢性化しています。そのため、そう簡単に回復することはできなくなっているのです。
更にいうと、睡眠不足状態が年単位で蓄積されてしまった場合、脳へどれだけ影響をもたらすかは、いまだ解明すらされていないようです。
それだけ脳に対し、負担をかけてしまってるということ。
睡眠不足による弊害
睡眠不足は「神経」疲弊であり、6時睡眠を2週間継続したところ、丸二日徹夜した人と同じパフォーマンスの低下状態だったという。
アメリカ全土の睡眠不足における脳、身体のパフォーマンスの低下を金銭的価値に置き換えると、「年間1000億ドルの損失」になるという。(およそ12兆4000万円)
仕事が終わらないからと、睡眠時間を削って作業したところで、寝不足になり仕事のパフォーマンスが下がり、さらに仕事が遅れる。
結果的にマイナスになってしまっているということです。
長い間、睡眠不足の人は自分の生活リズムを一度見直した方がいいのは、いうまでもありません。
しかし、寝すぎも身体に良くない
それならばと、1日に9時間、10時間と寝たらもっとパフォーマンスが上がるかと言ったらそうではありません。
それはそれで身体に良くありません。
睡眠不足の人は、心臓病、肥満、糖尿病のリスクが12%高いという統計がありますが、
対して、長時間睡眠の人は、それらの病気のリスクが30%へと増加してしまうという検証結果があります。
驚いたことに寝すぎのほうが、病気に対するリスクが高いのです。
それなら何時間寝たらいいの?
一般な成人の適切な睡眠時間は「8時間」だと言われています。
しかし、中には適切な睡眠時間が通常よりも、長い人や短い人が存在します。
ショートスリーパーと呼ばれる睡眠時間が3時間で済むような人もいますが、そういった人たちは特異な存在なんです。
私も若いころに睡眠時間を削れないものかと、ショートスリーパーへの実践法を試したことがありましたが、あまりに眠く、数日で断念しました、、、
量を取るか質を取るか
おそらく、激務に追われる日本人は、無理をして睡眠時間を削り、仕事に励んでいる人が多いと思います。
「短時間睡眠で休まず寝ずに働く人が偉い」、とされる風習も無いとは言えませんからね。
しかし、それは稼働時間は長いかもしれませんが、パフォーマンスの低下する中、睡魔と闘いながらの活動をしていて、決して効率が良いとは言えません。
思い切って、睡眠時間をしっかり8時間確保し、最大のパフォーマンスで仕事に臨んだ方が、良い結果へ結び着くことでしょう。
■質の高い睡眠を確保するために
→「寝ても疲労がとれない原因」となる生活習慣を改善するために
スポンサードリンク