「聞き上手」になるための8つの心がけ
幼いころから人見知りで、会話に苦手意識を持っている人って結構多いと思います。
初対面で何を話したらいいかわからない。いつも会話が盛り上がらなくて困っている。
そんな悩みを抱えたことはないでしょうか?
そんな会話に関する悩みの多くは着眼点を変え、少しのコツを覚えることで大きく改善することが出来るのです。
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会話の主体を変えてみる
会話の際に多くの人は「話す」ということに主体を置きます。何か話題を考えないといけない、面白いことを言わないといけない。自分が盛り上げないといけない。そんな強迫観念にも似た考えを持ってはいないでしょうか?
しかし、初対面の相手や緊張する場面で面白おかしく「話す」というのは、とても技術のいることです。特に人見知りの人ではうまくいかないのも仕方のないことです。
会話とは当然ながら、相手がいてこそ成り立つものであり、自分ひとりで盛り上げなくてはいけないと抱え込む必要はありません。会話が上手くいかないというのは、自分ひとりだけの責任ではないということです。
そんな会話の主体を「聞く」ことに置いてみると気持ちがラクになります。
「相手の話を聞く」、「相手が話しやすい雰囲気を作る」ことに意識を置くほうが「話す」ことよりはるかに簡単。
ちょっとしたコツを意識するだけで、誰にでも実行することが出来ます。
聞き上手になるための8つのコツ
1、受け入れているというサインを出す
まず聞き上手となるために最も重要なのが、「あなたのことを受け入れていますよ」というサインを出すこと。
人間には誰しも、「人から認められたい」「まわりから評価されたい」という欲求があります。
この欲求を心理学的に言うと、マズロー五大欲求の一つ「承認欲求」と言います。
コミュニケーションが苦手な人に多いのが、この「あなたを受け入れていますよ」という空気を作れていないということ。
本人にそんなつもりがなくとも、自分はコミュニケーションが苦手だという潜在意識により、緊張した雰囲気を作り出している場合が多く見られます。
そんな無意識に生み出される「緊張した空気」が、円滑なコミュニケーションの妨げとなっているのです。
コミュニケーションが苦手だという意識がある人は、少し大げさなくらいに嬉しそうな表情を出したり、大きくリアクションしたりすることで、「あなたの話に興味がありますよ」という雰囲気をつくり出すことが出来ます。
すこし大げさでも、わざとらしくとも、相手に「興味があるという意志」を伝えることが第一歩となります。
2、相手を具体的な質問を投げかける
人間には興味がある事は「もっと知りたい」という「認知欲求」が存在します。その為、人との会話の中で興味が湧いた時には、「もっと知りたい」という感情が生まれ、自然と質問をするはずです。
それは相手も本能的にわかっているため、質問を受けることで気持ちよく話せるようになっていきます。
しかし、話を聞いていなくても出来るような当たり障りのない質問ではいけません。人によっては当たり障りのない質問をすることで、「私の話にはまるで興味ないんだな・・・」とすぐに見抜かれてしまう可能性があります。
あくまでも相手の「話したい」という気持ちを刺激するような質問である必要があります。
3、話をする環境を意識する
会話が上手くいくかどうかは周りの環境も大きく影響します。それは初対面などのまだ浅い間柄の相手ならばなおさらです。
会話がしやすい環境として重要なのが「リラックスできる」こと。
初対面の相手との会話というのは誰しもが少なからずは緊張するものです。そんなただでさえ緊張している中で、「普段自分が行き慣れていない場所」や、「あまりにも静かすぎる場所」というのは、会話の場所としては不適切だと言えます。
環境にリラックスできなければ、どこかソワソワしてしまい、目の前にいる相手との会話に集中することが出来ません。
美味しい食事とともに
手っ取り早く話しやすい環境を作り出すには「美味しい食事」を活用するのがおすすめです。
これは心理学で「ランチョンテクニック」と呼ばれ、美味しい食事をとることで相手への好意も上げることができるという心理効果を持っています。
美味しい食事を前にして、気分を悪くする人などいませんからね。さらに美味しい食事をとることで、自然と会話が生まれ会話が弾みやすくもなります。
自分で居心地のいいお店をいくつか見つけておいて、相手に合わせて選んであげるのも好感がもてて良い手段となりますね。
4、自己開示をする
「何でも話せるような親しい間柄になりたい」。そんな風に思ったことはないでしょうか?
しかし、プライベートの深い話まで出来るような親密な相手というのは、そう多くはなく、作ろうと思ってもなかなか難しいかと思います。
いつも表面上の当たり障りのない会話をしている相手でも、一歩踏み込んだ深い会話が出来るようになる方法として、「自己開示」という方法があります。
「自己開示」とは心理学の言葉で、自分に関する情報を打ち明けることを意味します。
なかなか深い会話ができないなと思う時には、自分からプライベートな部分を打ち明けてみる事で、相手も深い話をしやすい環境を作り出すことが出来ます。
自分のプライベートな部分や、秘密にしていること、悩みなどを打ち明けることで、「あなたがこれだけの話をしてくれたんだから」、と相手も打ち明けやすくなるというわけです。
自分本位すぎるのはNG
ただ、初対面のまだぎこちない時に、いきなりプライベートなことを打ち明けたり、質問をしたりするのは考えモノです。
さらには「自己開示」が大事だからと言って、自分のプライベートな話ばかりしすぎるのもいけません。「自分大好き人間」だと勘違いされかねません。
ある程度打ち解けて、スムーズに会話できるようになったなと思ったら様子を見て実践してみましょう。
5、会話内容をすぐに行動に移す
会話に満足感を持ってもらう手段として「会話内容をすぐ行動に移す」というのがとても効果的です。
例えば、「仕事が上手くいかなくて悩んでいる」というのをあなたが相談し、「こうするとうまくいくと思うよ」とアドバイスをもらったとします。
その場の会話としてはそこで終わりですが、あなたが実際にアドバイス通りに行動してみることがとても重要です。
アドバイスをした本人からすれば、「あれから仕事うまくいってるかな・・」、「教えてあげたアドバイスは実行してくれただろうか・・」と気になってるはずです。
それならば、「実際に実行してみましたよ!」「アドバイスのおかげで悩んでいた仕事がうまくいきました!」などと、実際に行動に移しました事を報告をしてあげることが何よりもの感謝の気持ちになるのではないでしょうか。
いくらその場で、気持ちの良い返事をしたところで、あれからどうなったのか知らせてもくれない、全く実行してくれない。それでは「結局は口だけだったんだな・・」と思われても仕方がありません。
一度そう思われてしまっては、「あいつに教えても無駄だからな」と思われてしまい、今後はアドバイスをもらえなくなってしまうと覚えておきましょう。
日頃から意識すること
これは、悩みに対してアドバイスをもらった時だけでなく、美味しいお店を紹介してもらった時、おすすめの映画、おすすめの趣味などなど、会話の中のあらゆる場面で起こりうる話です。
全てを真に受ける必要はありませんが、普段から少し気にして生活してみると、相手との間柄もグッと深まるかもれません。
6、意見を言うのではなく共感
親密な関係になってくると悩み事を相談される機会もあることでしょう。その悩みの相談に対する対応で親しみやすい人かどうか変わってきます。
悩み事には大きく分けると「すでに自分の中で答えが出ている悩み事」、「解決の糸口が欲しい悩み事」の2種類があります。
背中を押してあげるだけ
ただ悩み事の多くは「すでに自分の中で答えが出ている悩み事」のケースがほとんどだと思います。
そんな「すでに自分の中で答えが出ている悩み事」を持つ多くの人は、「誰かに相談したい」という想いを持ちつつも、すでに自分の中に答えが出ているので「ただ聞いてもらえればいい」というケースが非常に多いのです。
自分の中で答えはほぼ決まっているけど、誰かの共感が欲しかったり、最後の一押しが欲しかったり、、自分の中にあるわずかな不安要素を解消したいだけなんです。
そんな相手にアレやコレやと自分なりのアドバイスをしたがる人がいますが、それはナンセンスだと言わざるを得ません。もちろん悩み相談に対して協力したい気持ちはわかりますが、相手からしたら余計なお世話となってしまう可能性まであります。
ますは「聞く」
相談事を受けた時には相槌を打つなどして、あくまでも「聞き役」に徹すること。そのうえで相手からアドバイスを求められた時には、具体的な解決策などを答えてあげるくらいで良いでしょう。
アドバイスを送る際にも、あくまでも相手目線であるということ。相談に答えてあげたいという思いが強すぎると、「アドバイスすること」自体が目的となってしまい、相手の悩みを解決するという本来の目的を見失ってしまう人が多いものです。気を付けましょう。
7、好意を伝える
人間だれしも好意を持たれると嬉しいものです。
「嬉しそうに話を聞いてくれた」「自分のことのように親身になって相談に乗ってくれた」、そんな人にはつい好感を持ってしまいますね。
そんな風に聞き上手な人には、相手に好意を伝えるのが得意だという特徴があるんです。
逆に会話が苦手だという人は、相手に好意を伝えるのが苦手だということ。会話自体に苦手意識を持っていたり、ちょっと苦手な相手だったりすると、無意識に表情や態度に現れてしまうものです。
苦手な相手との会話でも、ただ単に苦手だと拒絶してしまってはいけません。
尊敬の念を持って接する
「この人にはこんな長所がある」「○○にとても詳しい」「自分が苦手な○○が得意な人」というように、相手の長所を思い浮かべ尊敬の念をもって接することで、自然と相手への好意が生まれてくるはずです。
そうして生まれた好意が自然と会話の流れを生み、居心地の良さとなり「聞き上手な人」という印象を与えることに繋がります。
与えた行為が返ってくる
人間には行為を受けたら同じだけの行為を返そうとする「好意の返報性」という心理効果があります。
つまり、自分から「あなたと気持ちよくお話がしたい」という気持ちをもって会話に臨むことで、相手も「あなたの話をもっと聞きたい」という良い循環が生まれることになるのです。
会話において話題なども大事ですが、まずは自分の好意をどうやって相手に伝えるかを意識してみるといいでしょう。
8、聞き上手な人を観察する
聞き上手になるために一番効果的なのは、「聞き上手な人を観察すること」です。
ただ漠然と見るのではなく、これまでのポイントを踏まえながら観察してみるのです。
「どんな表情で聞いているか」「どんな風にあいづちを打っているのか」、以前なら気にしていなかった「聞き上手」へのコツが見えてくるはずです。
思い切って「会話の時に気を付けていること」を質問してみるのもいいでしょう。
そしてアドバイスを受けたら、自分で実践してみること。
まずは自分でやってみることが上達への一番の近道です。
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