自己評価が低い人とプライドが高い人の特徴と改善方法
「自分ではうまくできている」「すごくがんばっている」と思っていても、周りからすればそうでもなかったり、気付かれていなかったり、
そんな経験ありませんか?
これは「自己評価」と「他者評価」のギャップにより生まれるものです。
ある研究によると、自己評価と他者評価の間は「およそ20%のギャップ」があると言われています。
人というのは良く見ているようで、実はそんなに見ていない。そのギャップが上のようなすれ違いへとつながるわけです。
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自己評価を理解しよう
他者評価は他人からの評価なので、1日やそこらでそう簡単に変えられるものではありません。
しかし、自己評価は「自分の思い込み」なので、自分自身をしっかり見直すことで変えることができるものです。
そのためにはまず、自分がどういう人間なのかを知る事です。
そもそも日本人は自己評価が低い
世界的に見ても日本人は自己評価の低い人種のようです。
たしかに、日本人には自分自身を謙遜する人が多く、謙遜する人の方が評価される雰囲気さえあります。
厳密に言うと「謙遜」と「自己評価の低さ」は、また少し意味合いが違ってきますが、そんな謙遜を繰り返す文化が自己評価の低さにつながるのかもしれません。
これが欧米であれば、自分を謙遜してしまうと、そのままの意味でとられ、ただ単に実力のない人だと評価されるようです。
「私はこんなことが得意です」「私はこんな人間です」としっかりとアピールできるほうが評価されるわけですね。
自己評価が低い人の特徴
そんな自己評価の低い日本人の中でも、低すぎる自己評価はやはり良くない影響があるようです。
自己評価が低すぎる人とは、簡単に言うと「ネガティブ」な人。「自分なんて・・・・」と必要以上に自分を低く評価してしまい自分に自信が持てません。
そんなネガティブな考えが根付いてしまっていると、
- やりたいことに自信をもって取り組めない
- 新しいことにチャレンジできない
- まわりにも負の影響を与えてしまう
デメリットが多くあります。
そんな自己評価の低さを改善し正当な評価をするためには、まずは自分をよく知る事。
自己評価の低い人が陥っている6つのことを紹介します。
なかなか自分を認めることが出来ない
自己評価の低い人は自分を厳しい目で見てしまい、認めることが出来ない傾向にあります。
他人から見れば、十分な成果を上げ努力しているように見えても、自分では納得することが出来ず、過小評価してしまいます。
はたから見れば、「現状に満足せず向上心がある人」だと思われるかもしれません。
しかし、実際のところはそうではなく自分自身を悲観的に捉えてしまっているネガティブ思考です。
「自分なんか全然だめだ、、、」「あいつのほうが評価されている」
本来はそんなことはなくとも、そんな風に考えてしまうのです。
そうなってしまっては、仕事も楽しくなく、多くのストレスを抱えてしまうことになります。
結果、成果があげられなくなり、「自分で自分を貶めてしまうという負のスパイラル」に陥ってしまいます。
解決するには?
自己評価は自分の思い込みとはいえ、自分だけではそう簡単に変えることはできません。
自己評価の低い人は、「他人の強み」と「自分の弱み」を比較してしまうからです。
克服方法として、信頼できる人に相談して「自己評価」と「他者評価」のズレについて客観的に教えてもらう。
「評価」という基準ではなく、「自分の本来の性格」や「自分が好きなこと」「自分が得意なこと」をゆっくり考えてみる、など。
「人と自分は違うもの」だという前提を認識し、「評価」という基準を取り払って自分を見つめなおすことで、だんだんと自分に自信を持てるようになってきます。
否定的な発言が多い
自己評価が低い人は、自分を過小評価してしまう為、周りに劣等感を抱いてしまいます。
その為、どうしても否定的でネガティブな発言が多くなってしまいます。
「どうせムリだから・・・」「自分なんてまだまだだから・・・」
自己評価と他者評価には「20%の違い」がありますので、
他者から見ると、合格点の80点を満たしているように見えていても、本人からすると「俺なんて60点しかない・・・」という自己嫌悪的な思い込みがあるわけです。
そんな風に否定的な発言を繰り返していると、その場の雰囲気が悪くなるだけでなく、あなたの評価が「本当に60点に」なってしまいます。
そんな人には期待も信頼もできなくなってしまいます。
本来の正当な自己評価が出来ていれば、自分の強みや良い面も見出すことができ、チャンスへの一歩を踏み出すこともできたことでしょう。
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自分への評価を受け入れられない
自己評価が低いと、他の人から褒められたとしてもうまく受け入れられません。
「俺は自分が60点だとわかってるんだ、、そんな俺が80点だなんてお世辞はやめてくれ」みたいな感じですね。
己の自己評価よりも高く評価されていると考え、居心地の悪さを感じてしまうためです。
解決策は?
こういった人は実力があったとしても、自分への評価がなかなか受け入れられない為、分かりやすい形で何度も評価を示してあげる必要があります。
仕事ならば昇給や昇進もそうです。
「感謝の気持ちを言葉や行動で直接伝えてあげる」のも有効ですね。
- 「○○さんいつもありがとう」
- 「○○さんのおかげでいつも助かってます」
というように、けっしてたまたまの出来事ではなく、「いつもあなたに感謝しています」という気持ちを直接的に伝えてあげることが大事です。
そうすると本人の自覚も出てきて、段々と自己評価を改めることが出来ます。
自分の本当の意見を言えない
自己評価が低いと自分の行動や発言に自信を持てず、自分の意見をはっきりと言うことが出来ません。
「わたしの考えや意見なんて、受け入れてもらえないだろうな・・・どうせ否定されるだけだし、我慢して合わせておこう」
周りの目を気にして我慢し、周りの意見に合わせ自分の考えを押し込めてしまいます。
自己評価が低いと、周りの評価を気にしすぎて自分自身の言動を表に出すことが出来なくなってしまうのです。
これは非常にもったいないことです。
どんな意見であろうと、それがあなたの考えです。伝えることが出来なければ、一生誰からもわかってもらうことなどできません。
自分が自分自身の考えを否定してしまっては、「自分の意志」というものがなくなってしまいます。
自分の意見をおしころして、他人の意見に同調することがクセになってしまうと、いつしか必ず後悔すると時が来ます。
他人の批判をしてしまう
自己評価が低い人は自分に自信が持てない為に、他の人を批判してしまいます。
他人を批判し他人を低く評価することで、「少しでも自分の方が上だと感じたい」という心理が働く為です。
そんなことをしていても、一時的には自己満足するかもしれませんが、結局は周りからの評価を下げてしまうこととなってしまうだけ。
周囲の人たちは、あなたのことを80点だと評価しているのに、あたなは自分のことを60点だと思っています。
周囲の人を自分と同じ60点にするために悪口を言う。
その結果、あなたの評価は下がり、「あいつは和う愚痴や批判ばかりするやつだ・・・」と、本当に60点以下だと評価されてしまいかねません。
本人は無意識のうちに言ってしまっている可能性があるので注意が必要です。
>>愚痴を言っても何も良いことはありません。やめるべき5つの理由
自分の自慢をしてしまう
自己評価が低い人は、他人からも認められていないという被害妄想があるため、、認められたいという承認欲求が強い傾向にあります。
周りからの自分の評価を高めようとして、自慢を繰り返してしまいます。
先ほどの他者批判が、「相手を下げて自分を優位に見せる行為」だとするならば、
自慢は、「自分を上げてみせることで、相手より優位に立とうとする行為」です。
しかし、あからさまな自慢を繰り返されても周りの人間からすれば、うんざりすることしかありません。
本当に評価が高い人ならば自慢などしなくても慕う人が集まってくるからです。
自慢を繰り返し、注目を浴びようとする人は、逆に自分の評価を下げている事に気づかなくてはなりません。
解決策は?
自慢や批判というのは、「あるスイッチが入ると、とめどなくあふれてきます」
言ってはいけないとわかっていても、ついつい止めることが出来ないんです。
そんな「自慢や批判を言ってしまうスイッチ」を見極めなければいけません。
その為には、「自分の行動を客観的に見る」ことです。
ついスイッチが入ってしまったら、あとで会話の流れを箇条書きで書き出してみて下さい。
- 「相手が言ったこと」
- 「自分が言ったこと」
会話のやり取りをすべて記録します。
そんなことを何度も繰り返していると、自分が「自慢したい」「批判したい」と無意識に思ってしまっていた「スイッチとなる場面」がだんだんとわかってきます。
「あの人の話題が出た時批判しちゃってたな・・・」
「このジャンルの話になると、つい自慢してるな・・・」
「感情的に自慢や批判をしているとき」というのは、主観的でまわりのことが見えなくなってしまっています。
そんな一連の流れを紙に書きだすことで、「自分がどう見えているのか?」「自分がどんな行動をしていたのか?」を客観視することができます。
自己評価が高い人の特徴
自己評価が高い人というのは、自分にとても自信を持っていて自分に満足している状態です。その状態は非常に良いのですが、高すぎる自己評価というのも、まわりからはあまり良いイメージがもたれません。
自分に自信をもって努力する人と、高すぎる自己評価は、紙一重であり、似て非なるものです。
高すぎる彦評価を持つ人は、自分の行動を振り返ったり、周りへの影響をあまり考えません。
自分の行いに満足しているため、自己評価が高すぎることに気づいていなかったり、「まわりからどう思われているのか?」がわからないことが多いのです。
そんな自己評価の高い人には以下のような特徴があります。あてはまる人は、要注意かもしれません。
プライドが高い
自己評価が高い=プライドが高い、というのはよくあるケースです。プライドが高いというとマイナスイメージも強いですが、そうだとも限りません。
プライドが高いというのは、自信の高さでもあり、自分の意思を貫き通す力、自分の意思をしっかりと伝えることが出来るとも言えます。
逆に自分のプライドを傷付けられる事に極端に弱い場合もあります。
そんなプライドを気付つけられるような場所やシチュエーションは避けるようになり、新しいチャレンジへの妨げとなります。
プラスに働けば良いですが、マイナスに働いてしまう事も大いにありるので注意が必要です。
できる、大丈夫とすぐ言う
これは長所とも短所とも取れます。
初めから「できない」と言ってしまえば、チャンスをつぶしてしまうことになってしまいます。
しかし、まずは「できます」と言ってから成功するように努力をすることで、自分の可能性を広げることが出来ます。
もちろん、明らかに自分の実力以上の無理難題に「できます」と安請け合いしてしまうのは、相手にも迷惑をかけてしまうので注意が必要です。
自分を過大評価しすぎることなく、冷静に見極めなければいけない場面もあります。
他人を見下す
高すぎるプライドは自分を過大評価してしまい、自分以外の他の人を見下してしまう傾向にあります。
その見下す部分というのも、相手の短所の部分であったり、ほんの些細な弱みを見つけては見下します。
自己評価の低い人は、「相手の長所と自分の短所」を比べますが、
自己評価が高すぎる人は「自分の長所と相手の短所」を比べます。
短所は誰にでもある部分であり、それは自分自身にも言えることです。
相手の短所ばかりに目を向けていても、本来のその人の良さをなかなか見つけることが出来ません。
そんな風に他人を見下した目で見ている人には、周囲もなかなか心を開いてくれないことでしょう。
大きな手柄を欲しがる
自己評価が高すぎると、自分にはまだまだ難しい仕事でも「俺には出来る」と思い込んでしまいます。
仕事は自分一人だけで行っているわけではありません。多くの人たちの協力があって、成り立っています。
そんな周囲の協力をないがしろにして、「自分の実力」だと勘違いしてはいけません。
自己アピールがうまい
自己評価が高い人は自己アピールがうまい傾向にあります。それもそうですね、自分の能力を高く評価しているのですから。自分の長所を長所だと素直に認めることができ、その長所をより良い言葉で相手に伝えることが出来ると言えるでしょう。
しかし、アピールするのが上手い分にはいいですが、自分でアピールした部分に嘘があってはいけません。
本来そこまで得意ではないことを長所だとアピールしたり、根拠や実績のないことをアピールしまくってしまうのはよくありません。
根拠のないアピールはすぐに周りから見抜かれてしまいます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
自己評価が低いから良い、高いから良いというわけではありません。どちらにも長所があり、短所もあります。その人がどんな仕事をしていて、どんな立場にいるのかにもよって、長所とも短所ともなりえます。
大事なのは自分がどんなタイプなのかを自分で知る事。
自分のタイプを知る事で、短所を補うことが出来ます。長所も伸ばしていくことが出来ます。
客観的にわかりやすく表現する為に80点60点というような書き方をしましたが、人には優れた面もあれば、苦手な部分もあって当然なので、点数などはあまり気にする必要はありません。
自分の苦手部分は、「つい気にしてしまうもの」ですし、「他人の優れた部分はうらやましい」と思ってしまうものだからです。
自分の短所を素直に認めることが出来れば、何とかしてあげようと助けてくれたり、協力してくれる仲間も出てくるかもしれません。
もし自分自身でわからなければ、自分をよく見てくれている信頼できる仲間に聞いてみるのも良いかもしれません。
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